防水筐体は、防水性能を実現するため筐体の多くの箇所に溶接が必要です。高精度かつ安定した品質の溶接を実現するため、ポルックステクノではロボット溶接機(ファイバーレーザ溶接システム)を導入しています(※)。
ロボット溶接機は、人が行う場合と比べて溶接スピードが速いので、本体にかかる熱を低減します。その結果、溶接歪みを防ぎ、防水性能に優れた筐体を製造することができます。また、ロボット溶接機は試作だけでなく量産にも対応しています。人手不足・高度な溶接技術を持つ職人の不足などの課題に対策し、高品質な製品を安定的に提供できる体制を整えています。
※2025 年3月より導入
IP68などの高保護等級が求められる防水筐体において、ロボット溶接機による精密な溶接は、微細な歪みを極限まで抑え、完璧な密閉性を実現します。これにより、お客様の製品が対環境面で過酷な場合でも想定通りのパフォーマンスを発揮できるよう支援します。
密閉された防水筐体内部の熱は、電子機器の故障に直結する大きな課題です。ロボット溶接機は、従来の溶接方法に比べ製品本体への熱負荷を大幅に低減するため、筐体内部の電子部品への熱影響を最小限に抑え、放熱設計の自由度を高め、製品全体の信頼性向上に貢献します。
温度変化の激しい環境で発生しやすい結露は、電子機器の故障の大きな原因です。ロボット溶接機が実現する精緻な溶接は、熱による歪みを抑制し、筐体内部への湿気の侵入を防ぎ、結露リスクを低減します。
熟練工の技術に依存せず、常に均一で高品質な溶接を安定して供給できるため、試作段階での品質ばらつきを抑え、量産移行時の品質リスクとコスト、期間を大幅に削減します。
お客様の製品開発の初期段階から、ロボット溶接機の特性を最大限に活かした最適な筐体設計と製造プロセスをご提案します。単に製造するだけでなく、課題解決に貢献するパートナーとして、お客様のプロジェクトを強力にサポートします。
他社が敬遠するような複雑な形状や、非常に高い精度が求められるカスタム筐体も、ロボット溶接機の高度な制御技術と精密な加工能力によって柔軟に対応します。ミッションクリティカルな用途に求められる、真のカスタム化を実現します。
人手不足や職人の技術継承といった業界全体の課題に対し、ロボット溶接機は試作から月産2,000面を超えるような量産まで対応し、お客様のビジネス拡大を品質と納期両面で強力に支える体制を整えています。
FLW3000LEにて加工可能な板厚(溶け込み能力)は以下となります。
軟銅…6㎜
ステンレス…6㎜
アルミ…4㎜
加工サイズ…2000x900㎜程 (製品形状により変動有)
小型ヘッドで狭い箇所の溶接も可能。省電力で環境負荷にも配慮した設備です。
メーカー | AMADA(株式会社アマダ) |
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機種名 | FLW-3000Le |
型式名 | FLW3000LE |
発振器 | FL-3000 |
チラー | GP25(安川電機製) |
ロボット | RKE2200B1-V2CH-AMD-A(オリオン機械製) |
ロボットコントローラー | YRC1000(安川電機製) |
NC装置 | AMNC 4ie |
加工ヘッド | アマダ製 |
パーテーション | フルカバーパーテーション |
集塵機 | PXN-ⅣXA(新東工業製) |